今日でルート66の半分を走るのだ
ロサンゼルスから出発して5日目。モーテルでの寝付きはいいのだが、午前の2時か3時頃目が覚めて、その後眠れなくなってしまう。まだアメリカ大陸横断モードに身体が順応していない。
居眠り運転の不安をかかえながら、ディスクロック、ワイヤーロックを外し装備を調えて出発。
今日はルート66ミディアムポイントを通過する。やっと半分だー・・・ニューヨークはまだ途方もなく遠くに感じる。
モーテル出発は07:00、いつもの通りガソリン補給と朝食を摂りながらの打ち合わせをして、サンタフェの町を後にする。
別にどうということはないのだが、ニューメキシコあたりから緑が多くなり牧場や畑の風景が広がる。
3日間見てきた乾燥した大地や荒れた西部の景色が、見られなくなるかと思うとちょっと寂しい。
ルート66オートミュージアム
サンタフェを出て2時間ほど走ると、緩やかな山間を走るルート66は交通量が減る。この間をフリー走行としてサポートカーの木村氏より追い越したところを写真を撮ることにした。
ハーレーダビッドソンのVツインからたたき出されるパワーは、充分であり道はまっすぐ!。
かっ飛ばすぞーと思うのだが、私はほとんどのフリー走行をVツインの鼓動を確かめるかごとく、ゆっくり走ったのである。ルート66をかっ飛ばすと何かもったいないような気がしてしまう。
唯一グランドキャニオンからの下りのみかっ飛ばしている。これも別にどうということは無いけど。
ルート66オートミュージアムに着いたのは11:00。個人経営のミュージアムは時として休みが入ることがあるとか、開いてて良かった。
ここは当時のルート66を行き来した数十台のクラシックカーが展示されている。展示といってもすべて実働し、欲しければ買うこともできる。
展示車両の中に私が若い頃心ときめかせた車で、ムスタングのマッハ1があった。これに乗りたくてお金を貯めてた時期があったが、2輪のハーレーダビッドソンを購入してしまった。
ムスタングを購入していれば今の自分は無かったかもしれない。懐かしい。
他に2輪のブルタコのオフロード仕様の250があった。これのロードタイプもあり、確かブルタコメッツラーとかいったかな。
絶対乗りたかったがいつの間にかハーレー乗りになってしまっていた。
古き良き時代の懐かしい車に出会えたミュージアムであった。
消えゆく古き良き時代のモーテル
ルート66オートミュージアムを出て、なおも進路を東にとり創業が1939年のブルースワローモーテルを訪ねた。
ここは当時としては珍しく全室クーラー付きで、格安なモーテルとして有名だったらしい。
私たちが訪れたときは営業を停止しており、オフィスはクリーニング店となっていて、ルート66グッズも脇に売られていた。
またモーテルの建物は各部屋にガレージがついているが、トラックの車庫になっていたり物置となっていた。ルート66ファンにとっては寂しい物語である。
ルート66中間地点にやっと到着
ルート66はニューメキシコ州からテキサス州に入り、日付変更線を越えればアデリンの町。ここがルート66のシカゴ〜ロサンゼルスの中間地点。
道路脇に小さな標識がぽつんと立っており、どちらからも1139マイル(1833q)と表示されている。
ツアーメンバーは口々にやったー!走ったー!とルート66を完走したようにさわいでいる。
木村氏はやっと半分、これからが大変なんだと落ち着かせるが、ミッドポイントカフェの看板によじ登って、ピース、ピース。
ルート66全線を走りニューヨークまで行くツアーだから、ルート66ミディアムポイントに到達は、何かうれしくなってしまう。
これがルート66始点のシカゴまで走らず、すぐニューヨークへ行くとなれば全然ありがたみがない。
ミディアムポイント・・・ふーんで終わりだろう。ルート66全線2300マイルを走るバイカーにとっては、楽しいことも多いがつらい面もある。半分だけど確認でき、ある程度達成感も得られる所がないと困る。
ミッドポイントカフェは感じのいい店で、コーラを飲みしばし休憩する。ここでは欲しくなるようなミッドポイントグッズもたくさん売っている。
客はツアーメンバー7人しかいないのに、行列ができるほど買い込んでいた。私も並んだ。
キャデラックランチ
キャデラックランチ?トウモロコシ畑の中にある往年の名車キャデラックが、地面にオブジェとして10台埋めてあるのだ。
そのキャデラックはピラミッドの角度と同じに埋められているとあるが、もっと立っている感じがする。東京タワーと同じくらいじゃないかな。
家族連れが缶スプレーで思い思いに文字を書いてゆく。ここは勝手に描いても良いとのこと。
再度訪れることがあれば、缶スプレーで上書きされないよう車の上の方に、ひらがなで川崎の「か」の字でも描くことにしよう。
缶スプレーの自動販売機を設置すればメタクチャ売れると思うんだけど・・・。
キャデラックランチは無人なのだけれど、畑から道路に出る所に募金箱があった。私はポケットにある小銭を全部入れた。ドル札ばかり使用しておつりのコインが貯まってしまったからだ。
夕食は郊外の有名かもしれないレストランで
モーテルには18:30着、早速チェックインするが待っている間バイクの上でのびてしまう。今日もあちこち見てたくさん走ったのだ。もっともたくさん走らない日はないけどね。
今日の夕食はバイカーも利用するLone star roi house。モーテルから10分ほど車で走った郊外にある。ほんとはいけないんだろうけどサポートカーで8人がいっぺんに移動した。
車(荷台から)から見えるテキサスの広大な畑は、夕日に染まりとてもきれいである。私はバイクからの緊張も解かれ、荷台で多少ガタゴトするが心地よいこと、心地よいこと。
レストランでは各自好きなものをオーダーするが、どれもボリュームたっぷりだがおいしかった。
酒類の提供は免許の関係でできないとか。持ち込みは可能なのでサポートカーの木村商店から、バドワイザーを仕入れてかんぱーい。
今日はミディアムポイントを通過した。まだまだ走らなければならない。今日も早めに寝よう。お休みなさい。
ミディアムポイントの標識 ミッドポイントカフェの看板
モーテルに着いてチェックイン、ほっとするのだ
ミッドポイントカフェで記念撮影
あこがれていたマッハ1 車は良く整備されている
気温が上がり始める朝9時頃 緑が多くなる
ルート66沿いにある営業を停止したブルースワローモーテル、この町もゴーストタウンにならなければよいが
黄昏時はきれいだった バイカーも集まる いつものとおり満腹 木村商店
ミュージアムはルート66沿い ブルタコ250
自己責任で田舎はインターステートを含めノーヘルで走った。私だけではないよ!
バイカーは時には荷物にもなる。うるさい荷物だけど
盗難防止のワイヤーロックを外し地図等をバックに入れる