オフロードを早くうまく走るために

近年オフを早く走るためのハウツー本やビデオ、サーキットランや何とか教室などその気になればい
くらでもあります。基本的なことはそちらに譲ってここではあまり教えないようなこと、実践にすぐ役立
つようなことを説明したいと思います。まあ暇つぶしでも結構ですし、読んでこんな程度かと思ってくだ
さって結構です。本当に早くなりたい人はこんなのを読まないで体力トレーニングに時間を使ってくだ
さい。まあ少しでも役立てば幸いです。
◎知っておくと便利 林道は上りは楽、下りは難しい
  
  林道の上りはフロント加重が軽くなる、足つき特性がよい
  ため逆ハン、スキッドターンなど何でもござれで腕が上達
  したような気がします。反対に下りは「引力さん」は味方を
  してくれません。ブレーキをかけてもロックして落ちたりオ
  ーバーラン傾向でコントロールは難しいです。
  林道でバトルをする場合、上りで刺して、下りでブロック。
  
  オフ車にコンチハンドルを付けて林道走行していた時期が
  ありました。上りはルンルンでハンドルは付いていれば何
  でもいい思いましたが、下りをかっ飛ばしていると地獄の
  閻魔様に呼ばれそうになったことがありました。

上りは楽な傾向あり

◎目線を上げる

明日はグループで林道ツーリング、体調もいまいち、ついてゆけるだろうか?あるいはかっ飛ばし1等賞を狙うぞ!などと思っている人は走行スピードに合わせて目線を上げてください。走りの遅い人、自信がない人は必ず走行中メーター近くの下を見て走行します。簡単なことですがスピードを上げるごとにより前方を見るように。不思議なことにスピードを上げても障害物やギャップは瞬時に認識し頭に入り身体は準備します。じゃースピードを上げより前方を見ればだれでも国際A級の走りができるかといえばそうではありません。いえる事は遅い人は必ず一番手前、下を見て走行しています。これはオン、オフとも同じです。

←走りの遅い人はこのように腕を上げ下ばかり見て走行する

こちらが基本

← この場合前者を確認しながらもう次のコーナーを見なければいけません

オフロードは下ばかり見ていてもお金は落ちていない
この場合も次のコーナーや対向車の有無を確認します。下の枯れ葉や砂利の様子は頭に入っています

◎コーナーリングはスローインファーストアウトが基本
  
  基本中の基本ですがこれがなかなかできない。国際A
  級の人の走り、あるいは早い人の走りはスローインファ
  ーストアウト,アウトインアウトでコーナーを抜けます。
  グリッピングポイントの読み、他車との駆け引きで臨機
  応変に対応できるところがプロ。
  
  以前国際A級の人とサーキットを走りましたがあきれる
  ほどアウトインアウトで私ら素人をガンガン抜いてくれま
  した。スーローインが理解できない人は永遠にタコ。こ
  れは二輪四輪に共通します。

↑ オフにはスローインファーストアウトの他に速度を落とさないように加速するためバンクに引っ掛けるこがとても重要。バンクは最大の味方。・・・!銀行ではありません念のため

◎林道バトル、前車に追いついたら抜ける。追いつかれたら抜かれる
  
これは二輪四輪サーキットあるいは公道でも共通です。走っていて前の車に追いつければ必ず抜けます。
追いつかれた場合多少スピードアップ、ブロックしたりしますがアベレージスピードは追いつくほうが上。ここ
に確信を持ってください、チャンスを生かし抜いてください。少しはついて来ますがすぐ離れます。逆に追いつ
かれた場合ゴールや目標が近い場合はブロックをするのも駆け引きですが諦めて抜かれたほうが懸命で
す。技量の差を悔やんでいじけてください。

← 林道に二輪が走った跡の埃があった場合、前車近し、追いついたら抜けますよ

◎コーナーリング中足は出しても使わない
  
  コーナーは足は出しても使わない。出す場合かかとから出す。
  これは岩や障害物にあたった場合かかとだと跳ねられて更に
  膝を曲げショックを吸収します。ダートトラックではつま先も出し
  てコーナーを回りますがオフではつま先は上げます。つま先か
  らだと障害物に巻き込まれ痛い目にあい転倒もあります。
◎アクセルターンは右が簡単左は難しい
  
  林道走行につきもののターン。アクセルターンはできるとと
  ても便利。このアクセルターン右側はクラッチが上に来てコ
  ントロールしやすい。反対に左側はクラッチが下でコントロ
  ール しにくい。かっこよくやるアクセルターン、人前でよくや
  る人は必ず右側に倒してやる。
 

↓ アクセルターン左側が難しい

◎人より早く走りたかったら空気圧調整を
  
  オフロードではタイヤの空気圧調整が大切。舗装路からオフロードに入る場合すぐかっ飛びたいです
  が空気を抜くため遅れてでも抜いたほうが早く走れます。通常の空気圧では暴れる暴れる。何が暴れ
  るかといえばフロントです。入ったら空気を抜く。林道から出たら空気を入れる。あったりまえですがな
  かなかできない。

←林道に入ったら空気を抜く、どのくらい抜くかといえばまあエアーというくらい

        
携帯用空気入れは必ず持参しておく
林道走行後高速道路もよく走る


2002 No.1

◎腕があがるのは腕の筋力疲労でなく足腰が疲労するため
  
  「腕があがる」とは上達することでなく長時間走行していると
  両腕がパンパンに張って高速走行ができなくなることです。
  オフでは中腰姿勢で走行しますが揺れるバイクを前後左右
  と足を使いピボットのように抑えます。この押さえが利かなく
  なると腕に力が入り肩から手首まで疲労します。
  人より早く走ろうと思ったらランニングが一番です。バイクに
  乗っての筋力強化は部分的になり相対的に早くなりません。
  国際A級の人はただバイクに乗って練習したから早いのであ
  りません。専門のトレーナーがいます。
  
  

中腰スタイルは必要ですが平坦なところはシートに座り疲労しないことも大切