新津ツーリングクラブ 2005.6月 Web版 会報
ライダーにいつ
ミステリーツーリング(猪苗代町まるひツーリング)
1 三度目の正直
2005年の6月12日(日)は早朝5時頃から良く晴れたツーリング日和となった。
前週の天気予報では土曜日と日曜日は雨ということで、このたびもツーリングは中止になるのではないかと思っていたが、日本海を進む低気圧が予想以上に速く、新潟県上空を木曜日に通過したのである。
2004の最終ツーリングも目的地は「まるひ」となっていたが、豪雨のため、50qも行かないうちに中止を余儀なくされので、クラブの面々は今回を楽しみにしていたのである。
ところで、「まるひ」は「○秘」としてクラブの中には「ミステリーツーリング」では?と不思議に思っていたメンバーもようであるが、過去2回も中止になっていれば、本当にミステリーの○秘と言っても良かったのかもしれない。
2 新津支所駐車場
昨年までは集合場所は「新津市役所駐車場」とするのだが、今年の3月21日(月)新潟市を中心として周辺12市町村が合併して新新潟市が誕生した。集合場所の新津市も新潟市新津となって市役所が新潟市役所新津支所と名称の変更があったのである。余談だが私の住む小須戸町も同じく新潟市となっている。大合併によって人口80万人の日本海側最大の面積と人口を有する新潟市は、2年後の2007年には、政令指定都市として模様替えを行うことになっている。
さて、8:00支所駐車場出発の予定なので余裕で7時30分頃駐車場に到着したが、まだメンバーは一人も来てはいなかった。待つこと20分、続々とバイクが気持ちの良い排気音を奏でて集合してきた。近年メンバーのバイクが徐々に大型化するとともに、外国産も多くなって来ているようである。この度も初参加の武田さんはハーレー・ローライダーでの参加である。
8時までに集まった人数は撮影隊の沢田さん夫妻を入れて17名となった。
3 出発
恒例の出発前のミーティングで会長の挨拶、事務局のコース説明、走行上の注意、走行順序などの説明後、それぞれのバイクのエンジンに火を入れた。久しぶりに20台近いバイクのエンジン音を聞くが、ハーレーダビッドソン2台のエンジン音は群を抜いており、支所の外壁に反響してたくましさをを感じさせている。各自の無線調整などをした後、1班と2班に分かれて支所の駐車場を後にした。
支所の駐車場を出発したのは8:10。通称東島スカイライン、新関の農道、村松町三の宮を通過した後、五泉市馬下橋を通ってR49に入る時、先発の撮影隊沢田さん御夫妻がビデオ撮影をしてくれていたので、一同思い思いに手を振ったり、足を上げたりしながら走っていた。馬下橋の交差点からR49を快調に走り、取上トンネルを抜けて第1休憩地点道の駅巨木の里に8:50に到着した。
4 阿賀町道の駅巨木の里
阿賀町の道の駅「巨木の里」は今年の3月31日までは三川村道の駅「巨木の里」と言う名前であった。4月1日から東蒲原郡の三川村、津川町、鹿瀬町、三川村の4町村が合併して阿賀町となったことから、「阿賀町道の駅巨木の里」と名称が変わったのである。
しかし、変わらないのは巨木の里へ来る直前にある取上トンネルを抜けると天候が変わることである。過去のツーリングでも何回かトンネルに入る時は好天であったのが、トンネルを抜けたとたん土砂降りと言うことがあった。昨年最後の「まるひツーリング」でもここで豪雨のため、トイレ前の庇の下で続行不能、解散の憂き目を見ているのだ。
このたびは、休憩の途中で雨がポツリポツリと落ちてきた。メンバー一同は、またかと言うような顔でカッパを着込み始めるが、ジンクスというか、たたりというか、恐ろしいものである。
そんな中でもメンバーは、今回初参加の武田さんのハーレーやアドレスV110からバンデッドに乗り換えて参加した渡辺さんのバイクのそばでバイク談義をしていた。
たっぷりと休憩して巨木の里を発ったのは9:25。一路R250福島県柳津町福満虚空蔵尊・小池菓子店を目指して走り始めた。
5 小池菓子店
道の駅巨木の里から阿賀町津川までのR49は阿賀野川に沿って走る。津川までの道程は右に阿賀野川の雄大な景色を楽しむことができる走りやすい道であり、揚川ダムからの上流はこの時期緑も濃くなって夏を感じさせているが、特に津川町に入る手前の赤い麒麟橋とその上手の麒麟山は色の対比と配置がほどよく調和してなんともいえない景色である。
一行は巨木の里で坪川さんと坂井さんが合流して18台となっているため、信号機に掛かるとどうしても中に乗用車が入ってしまうが、皆さんアマチュア無線の資格があり、バイクに無線機を積載しているので、連絡を受けた先頭集団が前方で待っているのいるので、隊列を元に戻すのも容易である。
津川市街を抜けるとR49は両側が山に挟まれ、適度なコーナーが散らばる楽しいコースとなる。しかし、楽しさを奪う道路工事が年中行われていて、今回も信号待ちを一回しなければならなかった。
道路工事以外はストレス無く福島県境の門をくぐり、福島県西会津町へ、そして、会津坂下町からR252へ入って10qほどで柳津町小池菓子店に10:40に到着する。
天候はR49を走っている頃から良くなって来て、気温も25℃以上となり、カッパの下に汗をかいてきた。小池菓子店前に着いたとたん皆さんカッパを脱ぎ、お目当てのお茶と漬け物目指して店内に入っていった。
6 佐藤理容店
佐藤理容店については、2002年10月「しゃくなげツーリング」で紹介しているが、
小池菓子店の向かいにある理容店の奥さんの佐藤さんは、会津若松市内に住む息子さんがバイク乗りで、バイクで走りに行くと各地で色々な方から親切にして頂いていることから、御自分の店の前に来たバイク乗りには親切にしてやっているのだという。お店の前にバイクを駐車したとたん、佐藤さんが出てきて、早速店内にお招きをいただき手作りの漬け物とおいしいお茶をごちそうになった。
ミズナの浅漬け、ブロッコリーとキュウリの浅漬け、そして、特筆ものの身欠きニシンと山椒の醤油漬け等は新茶のほろ苦さや香りとマッチしてとてもおいしいものであった。 親切で気前の良い佐藤さんは現在70歳を少し超えたくらいであるが、これからもよろしくお願いします。
なお、小池菓子店では前日から行われているBMW東北ジャンボリーが裏磐梯高原で開催されており、ジャンボリーの終了後駆けつけた小山さんと野村さんが合流してバイクは20台、自家用車1台と世帯が大きくなった。
7 いよいよミステリーの中核へ
小池菓子店前を11:30に出発しR252を戻り、R49で会津坂下町を抜けて会津若松市方向に進み、さらに市街地を迂回する県道を走ること50分程で
猪苗代湖の湖岸に至る。このあたりは千円札の肖像に使われている野口英世博士の生家が保存・公開されていたり、世界のガラス館があったりと人気の場所なっていて、今日も沢山の見学者や観光客で賑わっていた。途中の撮影ポイントで先行する沢田御夫妻がカメラを構えているので思い思いのポーズでビデオに収まっているが、ルートはR49の猪苗代湖を右に見ながら会津磐梯山方向へと直角に曲がるR115へと変わった。目指す目的地はもうすぐそこである。
8 ○秘はまるひ
R115で福島市方向に向かって8q北上すると猪苗代町樋ノ口(ひのくち)地区にさしかかる。集落の入り口に「蕎麦処まるひ」の看板が見えてくる。ミステリーツーリングの目的地はここ蕎麦屋さんであった。午後12:50に全員「まるひ」の駐車場に到着したが、自家用車が6、7台駐車すると満杯になる駐車場にはバイク20台、車1台の駐車は無理のため、付近の農道や空き地に銘々駐車して「まるひ」さんの店頭に集まった。駐車している車のナンバーを見ると地元の福島ナンバーより関東方面のナンバーや東北方面のナンバーをつけている車が多いことから、まるひ蕎麦屋さんの知名度は相当なものなのであることが伺い知れる。店は、本宅から空き地を挟んだ向かい側にあり、入り口奥に15畳程の座敷に長テーブルを二つ置いて20名程が座れる部屋と、その横に8畳にテーブル一つに8名程座れる座敷があるだけの納屋を改造した造りの店内であった。到着当時は部屋いっぱいのお客と、順番を待っているお客が店外にあふれていて、我がメンバーが食べるには午後も遅くなってしまうのではないかと思える混雑であった。
しかし、事前に予約をしてあったことから、1時に本宅の座敷に上げてもらうことができ、待つこと10分くらいでおいしい蕎麦を食べられることになったのである。
9 まるひの蕎麦
まるひ蕎麦屋さんのこだわりは、地元産の蕎麦粉で、つなぎをいっさい使わない十割蕎麦、通常のもり蕎麦でも他店の大盛りに相当する量であること、また、自家製野菜の漬け物と天ぷらは減農薬、有機栽培のものを使用しているとのことである。
開業は平成9年で、屋号のまるひは集落名の樋の口の「ひ」をとってつけたもので、店主の先代うち手増子 フミさんは地元の蕎麦打ち大会では優勝する腕前だったそうだ。実際食べて見たが、蕎麦は比較的太く、噛み応えのあるがっしりとした食感は鰹の効いたそばつゆと一緒になって蕎麦のおいしさを確実に伝えてくれた。メンバーの中にはあまりにしっかりした蕎麦に、「つなぎに何か入れているのでは。」と疑っていた人もいたが、蕎麦粉だけの蕎麦はまた食べたくなるほどうまかった。
天ぷらも季節のもので、フキの葉、カボチャ、タマネギの掻き上げ、それにニセアカシアの花?のような良い香りがする花の天ぷらがついていた。蕎麦とつゆと天ぷらの組み合わせは日本人で良かったと思わせるほどの料理であった。また、値段も千円というリーズナブルの設定もうれしかったが、お店から、本宅の座敷に21人前も運んできてくださった店の若主人と若奥さんと思われる方のお心遣いにも感謝します。
蕎麦を食べ、ゆっくり座敷で休んでから帰りの帰途についたのは午後2:00を少し過ぎてからであった。
10 道の駅裏磐梯
蕎麦処まるひを出発してからは、R115を少し走り、R459で裏磐梯へ向かった。 R459はタイトなコーナーもなく走りやすいワインディングの続く山道である。なお、磐梯山は明治21年の大噴火によって裏磐梯方面に大量の岩や火山岩を吹き上げ、その土石は檜原湖、小野川湖、秋本湖などの大小300の湖沼群や40余の神秘的な色をたたえる五色沼を作り上げたが、磐梯山の猪苗代町側を表磐梯、北塩原町側の高原を裏磐梯と称して、表磐梯が優雅な女性的な美しさを見せる反面、裏磐梯は下からも火口付近が望める男性的な展望で人気がある。その中を一行はどの湖沼にも立ち寄らず、走ること40分で檜原湖道の駅裏磐梯に2:40に到着した。
11 道の駅裏磐梯から道の駅阿賀の里
道の駅裏磐梯で休憩をとって、午後3:00最終休憩地阿賀の里へ向かうこととなった。 R459で北塩原村、喜多方市、山都町と通過し、ついで、県道で高郷町、西会津町を通り抜け、西会津町野沢でR49に戻って来たのは3:50、さらに、R49を休むことなく西に進路をとって阿賀町となった津川、三川と駆け抜け、最後の休憩地点であり解散地の道の駅阿賀の里へ着いたのは午後5:05であった。メンバーはかなり疲れていたが、一息もつかずに解散式となり、刈谷副会長から今日のツーリングの総括、次回7月の群馬県四万温泉一泊ツーリングの案内、本日家に着くまで無事故でとの話の後、ミステリーツーリングは解散となった。このときの時間は午後5:10。全走行距離は290qであった。
12 今回の参加マシン
ホンダ車 スズキ車
CB900ホーネット 高木 GS850G 橋本
CB750ホライゾン 中野 イナズマ1200 出羽
XR650 佐野 GSX1400 刈谷
〃 〃 円山
ヤマハ車 〃 〃 古田
XJR1300 伊藤 ジェベル 川崎
DT250 坂井 〃 坪川
ドラッグスター 土田 バンディット 渡部
TDR 高橋
アルト(撮影隊) 沢田夫妻
ハーレーダビッドソン車
FLSTF(ファットボーイ) 諸橋
FXDL(ローライダー) 武田(初参加)
BMW車
R1150R 小山
R1100GS 野村
R100RS 石井
文責 石 井 孝