新津ツーリングクラブ 2004.07月 Web版 会報
ライダーにいつ
石川県和倉温泉一泊ツーリング(石川県七尾市和倉)
1 和倉温泉ホテル加賀屋!
今年の新津ツーリングクラブ現地集合解散ツーリングは石川県七尾市和倉温泉。あの有名な加賀屋がある温泉である。参加者は30名、当然私たちはリッチに加賀屋で宿泊!するはずは無く近くの宿である。新潟からは和倉まで350q、一泊だと行って帰ってくるのにちょうどよい距離である。参加者はソロやグループで途中様々なドラマを繰り広げながら宿『花ごよみ』に着き、飲めや歌えの大騒ぎ・・・違う交流を深めるのである。
2 出発、和倉温泉はどっちだ
7月10日午前6時、自宅の無線機スイッチを入れる。もう走り出しているいくつかのグループの状況が流れてくる。「R116の大河津分水のあたりを走っている」「日差しが強くなっている」などの内容が聞かれる。私は早く着いて温泉でゆっくりしたい、そう思っているが準備不足もあり焦りながら様々な物をバックに詰め込む。チェーンに給油もして何とか8時に出発する。
能登和倉までのコースは走りながら考えることにしていた。富山方面だからR116からR8に向かい能生、糸魚川を通り更に北陸道朝日町から富山インターで降り能登半島へ向かうコースを考える。何て合理的な考えだ。そう思ったのだが優柔不断を絵に描いたような私は、高速の三条インターチェンジを見ると通り過ぎることができず思わず高速道路に入ってしまった。
時間の遅れから焦りがでて高速道路を使用してしまった。三条燕から柏崎米山インターまで走り、空いているはずのR8に降りなおも走る。柿崎あたりで小須戸448クラブの二人に追い越されてしまう。私はツーリング参加者の目印である黄色いリボンを付け忘れ、追い越した二人は私を分からなかったようだ。更に走っていると板井ファミリーのサイドカーが快適に走っている。いつもの通りお孫さんとの参加である。
3 道の駅 親不知ピアパークで合流
午前11時、親不知ピアパークでバイクの集団がちらっと見えた。今頃の時間ここにいるのは和倉へ一泊のみんなに違いないと高架橋下の道の駅へ向かう。やっぱりそうであった。7〜8人のグループで歓談しみなさん出発する。後から来た私は見送る気をつけて〜。どれ私も出発、ペースは速いつもりはないが糸魚川あたりで追いついてしまった。
富山から氷見和倉と能登半島に向かうに地理に不安があるのでグループ最後尾でついて行くことにした。海を見ながら暑い日差しのR8をにぎやかに無線で話をしながら走る。朝日町、滑川をすぎたあたりから渋滞が発生していた。更に12時半頃から雨が降り出し、急遽コンビニでカッパを着る。予報では午後から雨となっていたが日差しが強く雨など降らないと都合良く解釈していたがやっぱり雨。雨男、雨女は誰だ!と犯人捜しをしながら無線で各人わめき散らす。結局無線機の無い人が雨男、雨女になったようだ。無線機がない人?・・・特定されるではないか、私では?と思った人、精進、精進!。
4 富山市内で渋滞と豪雨
降り出した雨は豪雨となり雷も稲光と音がすごい、バイクに直撃するなよー。渋滞や道を間違えたこともありR8号を縫うように市街地を走る、なかなか半島側へ入れない。う〜よっぱら走る〜早く着いて温泉に入りたい。さっぱりしたい。着いてカッパを脱ぎすぐ宴会は勘弁してほしい、みんなそう思っているに違いない。
それでも何とか道の駅氷見に午後3時着、遅い昼食をみなさん食べる。ここはレストラン、売店や浜焼きなどの店がたくさんあり、魚介類はだめな私であるが温かいイカの姿焼きを食べてしまう。が空腹は満たされず更に巨大カレーパンを食べてしまう。やばい宴会のご馳走が食べられない!と食べ終わってから反省するのである。
5 氷見から和倉温泉までソロで走る
道の駅氷見からは、豪雨と渋滞の富山市を十分堪能したので集団から外れ、60qほどある和倉温泉までソロで走ることにした。雨は相変わらず降っているがかっ飛ばしてしまう。快適である。
宿の『花ごよみ』はおおよそ地図で見当を付けていたので和倉の中心部をぐるりと回り発見、夕方5時に到着である。大きい駐車場はあるのだが玄関前に駐車して荷物を部屋へ。
6 ハンガー不足
雨具を乾そうとするがハンガーが少ない。宿の人に聞くが先に着いた人が雨具を乾すため使って無いのだそうだ。私も手袋から靴下まで乾すには5本は欲しい!が2本しか使わなかった。その後到着する人たちもハンガー、ハンガーと動き回るのであった。宿では30人分の雨具を乾すことなど想定外であり今後もないであろう・・・。ハンガーストライキ?違うって!。
雨の中、続々と到着する人たちとの挨拶もそこそこに湯船にざっぶーん。ここの温泉は80度の源泉を使用して少し熱めでありしょっぱい。雨で萎えた身体を温泉で暖めることができ幸せである。バイク乗りにはお日様と温泉が大のご馳走である。
7 交流
宴会夕食は6時半、本邦初公開子供たちによる乾杯の音頭!ではじまり美人の女将によるお酌で飲めや歌えの大宴会が始まるのであった。料理はさすが漁港のある温泉地である。新鮮な魚介類を中心に食べきれないほど出してくれた。しかし豪雨の中走ってきたバイク集団は、よっぽど喉が渇いていたのか予定していたお酒を簡単に飲み干してしまった。追加追加でお足の不足を心配するも事務局も加賀百万石!太っ腹で対応した(らしい)。文字通り鱈腹(たらふく)飲んで食べたのである。
このツーリング子供たちも大勢参加した。恐るべし小童である。バイク乗りではあるが家族も大切にしなければと車で参加する人も多い、その子供たちが宴会の席、酒の席に更に乾杯の音頭までしている・・・。大丈夫か?と思われるが、何のことはない料理を夕食として食べ終わると宴会場を所狭しと走り回り、鬼ごっこやかくれんぼをしている。
まるで運動会である。その運動会の宴会トラックにある障害物競走の障害物「バイク乗り」も酒を飲んでバイク談義で負けてはいなかったが。それにしてもバイク乗りの子供たちはたくましーい。飲んで走ることしかない私のような大人になるなよー。
宴会も終わりに近づき部屋でちょっと休んで二次会へと思い横になったら朝まで寝てしまった。少ない予算で飲み放題、歌い放題のスナックでカラオケやラーメン?で盛り上がったと話を聞くだけの私は和倉の夜を楽しめなかった。いや楽しまなかった。残念。
8 集中豪雨の石川県七尾港まで
明けて7月11日朝から雨である。それも豪雨である。もう雨の犯人捜しをしている場合ではない。七尾港にある食彩市場まで全員で走る予定だが豪雨ならここで解散しなければならない。幸い8時過ぎから小降りになり数q先の七尾港まで全員でツーリングができそうである。朝9時、女将はじめ宿の人に見送られながら出発。七尾港までの走る順番は、先頭と最後尾を決め他は決めていない。信号切れで道を間違えないようにしながらく全員が無理なく走って市場へ到着。
9 解散
七尾港の食彩市場は鮮魚を中心に海産物が売られている。その広い駐車場に9時半到着する。全員で記念撮影をして解散となる。解散した人たちはソロやグループに分かれ能登半島一周、渚ドライブウェイなど思い思いのコースを走って帰ることになる。
私はもう一泊して中部山岳方面の林道を走るというオフ車の坪川、坂井氏二人のグループに連れて行ってもらうことにした。二人の今日の宿泊先は乗鞍のペンションとか、私は信州秋山郷切明にある温泉宿、行き先方向は同じ?様に感じる。お願いしまーす。
10 能登から飛騨高山へ
前日から林道を走っているという二人は、林道専門のガソリンスタンドまで記してある優れものの地図を見て林道を走るようである。千里浜にある渚ドライブウェイも立派なオフロードだが、往復で時間をとるとの情報があり走らないことにした。
今日のコースは飛騨高山を通り野麦峠にある月夜沢林道を走ることにする。午前中は雨が降っていたが飛騨地方に入ると雨は止み気温も上がり暑い。途中でカッパを脱いだが豪雨からの開放感で爽快であった。高山で昼食を食べたが食堂で乾かないブーツの蒸れたゴアの靴下を脱いで乾すが臭い。ごめんなさい。
11 月夜沢林道
昼食後、月夜沢林道めざし一路野麦峠に向けて走る。野麦峠は全面舗装されているが枝分かれのように林道がある。その一つに月夜沢林道がある。
地図では月夜沢林道は野麦峠から入ってすぐの所にあって、それらしき道があり進むがすぐ行き止まりになる。林道が通行できないことはよくあることで他の林道に変更するにしても今日は時間が無い。これで林道は終わりかもしれない。
ガソリン補給もあり舗装路の野麦峠に戻り、更に走っていると何か立派な林道?が現れた。??行き先が分からない。でも林道である。行き止まりであっても走ってゆくのがオフ人間、さっそくアクセル全開で走ってみる。林道入り口は広かったが標高が高くなるに連れて細くなり四輪がやっと通れるくらいの道幅になっている。
四輪は通れるがかっ飛ばせるような道ではなくすれ違いもままならない。そのためか通行量は少ないようである。全路線で四輪の轍が少なく砂利が敷いてあったりしてフラットな路面となっている。私のバイクは高速道路も走れるよう空気圧を高めにしてある。少しは抜いたがまだ高速を走れるくらいパンパンである。
12 林道をかっ飛ばす
未舗装の林道と見るや単純な私はアクセルを開けてしまう。荒れが少なく轍も小さいフラットな路面は、フロントの暴れを押さえることができるが、リアは望むところではないが右に左にカウンター気味になってしまう。またコーナー入り口はフルブレーキングからスキッドさせてしまいあわてる。
今日くらいカウンターを切って走ったのは久しぶりだがカウンター多用は下手な証拠である。モトクロスのようなオーバルなコースはコーナーを憶え、より速く抜けるためカウンターもあてる必要がでてくる。林道はそれっきりであり、カウンターをあてる分パワーロスにつながりスピードが落ちる。それでもなんだかんだとかっ飛ばし頂上付近に到着。ここに案内板があり私たちがめざした全長15qの月夜沢林道であることを知る。
13 長野開田村から秋山郷へ
月夜沢林道を往復することにしてたが午後4時、片道を走った開田村のガソリンスタンドでガソリン補給、同時に宿泊する宿に「遅れます」と電話連絡すると「夕食は6時までです!今いるところは」と聞かれるが自分でも分からず岐阜にいると言う。「できるだけ早く着いてください」と言われてしまった。
これからまた林道を走り野麦峠を越えて走れば宿に何時に着くか分からない。地図も持たない優柔不断人間は連れてきてもらった二人に感謝しつつここで別れさせてもらった。
この後R19号に出て長野自動車道を塩尻から信州中野間をひたすら走り続ける。そこから雲に見え隠れしている烏帽子岳、あの向こうが秋山郷らしい。何て深い山に入ってゆくんだろう、ほんとに着くのだろうか不安になってしまう。志賀高原に向けて走るが寒くなってきた。道路の気温表示板に13度と表示があった。寒いはずである、さっそくカッパを着込ので走り続ける。今日は暑かったり寒かったり、更にオン、オフロードや高速道路かっとばし高齢の私にはかなりこたえる日である。
14 動物たちの天国秋山郷
薄暗くなっった全線舗装の奥志賀林道を、例によってアクセル開け気味に走っていると、道路から夜鷹だと思うが飛び出し何度も衝突しそうになる。ゆっくり走ればぶつからないのだが・・・。なおも走っていると今度は子熊を発見!。向こうもびっくしりしすぐ草むらに逃げた。親熊も近くにいるはずである。できれば熊と会いたくないものである。今日は月夜沢林道でマムシらしき蛇も踏んづけている。どうも私は動物たちの敵のようである。
15 秋山郷切明雄川閣へ
開田村からも飛ばしに飛ばし午後7時15分着。本日の走行距離は460q、走りに走った一日であった。何とか間に合った夕食は豪華な山の幸をあしらったもの。食べきれない程出してもらい、ビールは?と勧められるが飲めなかった。宿の人に熊がでたことなど告げるが熊はあまり出てこないとか。前日は満室だったが今日は誰もいないとのこと貸し切りだー。でもちょっと寂しい。
静寂な環境にある雄川閣の露天風呂は崖の中腹にありゆっくり、のんびりできるのであった。この切明温泉は川原を掘るとどこでも湯船になるのだが夜間はさすがに行けない。露天風呂でゆっくりのんびりとしていたがポツ、ポツ雨が降ってきた。雨が降っても露天だから関係ないのだが、今日は雨には懲りている。急いで備え付けの浴場で再びゆっくり。さっぱりしたところで缶ビールを飲み自分で布団を敷いてすぐ寝てしまった。やっぱり疲れたのだ。
16 秋山郷から帰宅
7月12日は宿の売店で土産物をたくさん買った。和倉温泉へ行くと言っていたのに、秋山郷のお土産となり不思議がられれるかもしれない。オフ車の土産は途中で買って震動で潰れてしまうから最終日に買うのだ。
前日は飛ばしに飛ばしアクセル全開状態であった。さすがにもう飛ばす気力はなくトコトコとどこも寄らず自宅へ帰った。道路はファミリーカーが多い休日モードから業務モードになっており、大型トラックや商用車が多くて何とも走りにくい。一人だから無理しない程度に脇を抜け、また追い越したりで午後の早い時間に家に到着。
今回のツーリングは千q以上走った。早速事務局に連絡を取ったら、今現在事故や怪我などの連絡は入っていないとのこと。石川県までは距離もあり、あの集中豪雨の中、全員無事で行って帰って来たようである。石川和倉温泉一泊ツーリングはたっぷり走れたし、いろいろな人と話ができて楽しかった。参加されたみなさんお疲れ様でした。 かわさき