新津ツーリングクラブ 2003.05月 Web版 会報
ライダーにいつ
福島チョイ乗りツーリング(福島県耶麻郡山都町)
1 集合
5月11日新津ツーリングクラブ年度最初のツーリングは、新緑の福島路を山都町『じんべい食堂』を目ざしてのツーリングである。日帰りツーリングは何十年も走っていると新規コースはなくなり自ずとコースも決まってくる。今回は旨いラーメンを求めてのツーリングである。
ツーリング案内に集合、出発は前午前8時とある。ところが「8時だよ全員集合!」といっても参加者が予定時間を超えても次々集まりなかなか出発できない。最終的に参加者は20名になり班分け、走行順序を決めるのに事務局橋本氏は大忙し。少し遅れて8時15分、いざ出発!
今回、私は数年ぶりに2班の先頭となった。コースを間違えたりスピードを出しすぎる、さらに後方車両に対する配慮が弱いことからいつも先頭から外されていた。10台の最後尾はサイドカーであり全員の列が切れることなく、速くもなく遅くなくもなく、それなりに楽しく走れるようにしなければ。今日のコースは国道49号線、459号線の山間を縫うように走っている道路を走るのであった。交通量が比較的少なくバイクのスピードも上げることがでる。
2 休憩
ツーリングの総距離は180qと短い設定となっている。文字通り「福島チョイ乗りツーリング」である。お昼に着かなければならない『じんべい食堂』のため時間調整もかねた休憩を午前中3回とった。走り屋にとってはちょっとつらいものがあるかもしれない。1回目は国道49号線沿いにある三川村道の駅「巨木の里」である。道の駅としては広い駐車場とトイレ設備しかない。しかし向かい側にはドライブインがあり飲食もできる。
この近くには「将軍杉」と呼ばれている日本一大きな木があり、道の駅に「巨木の里」と名がついている。
この休憩エリアでは今年になり新しいバイクに乗った人が数名おり、そのバイクを中心にバイク談義に花が咲きバイクの交流会になってしまう。この傾向は毎年恒例となっている。私もハーレーのトライクにでも乗ったらこの新車発表会場で話題の中心になりたい。が、いつになることやら。
続いての休憩は鹿瀬町は第一鹿瀬発電所付近にあるドライブイン。山菜まつりが開催されていることを期待したが来週であった。ここではツツジがきれいに咲いていた。
3回目の休憩は磐越西線無人駅である徳沢駅前広場で休憩を取った。駅前広場は私たちの乗ってきたバイク20台を止めるといっぱいになってしまう。ここはトイレ休憩という感じである。
この徳沢の駅前商店街(一軒しかない)にある仙*商店に私はいつも買い物をする。昨年はバンダナを頭に巻いたおじさんがいて食品を買ったが今年は店番の人がいなくて何も買わなかった。店はよろず屋として食品から雑貨まで何でもある。40年前のたたずまいを持つコンビニである。
昼食時間も近づき目ざす山都駅前『じんべい食堂』へ向けて出発。JR磐越西線に沿った国道459号線は道が細くなっておりさすが三桁の国道と納得させるものがある。しかし山間を走るこの道は木々の新緑がとてもきれいである。また山菜も所々に見えるため山菜を採りたいと言う人も出てくる。10年ほど前はツーリングを中断してまで山菜取りをしたものだが今はやらない。
3 山都駅前『じんべい食堂』
12時ちょっと前に山都駅に到着、駅前駐車場にバイクを止め一息つく。ここの駅には蒸気機関車SLばんえつ物語号を写真に撮る人たちが大勢いて賑やかである。この山都駅だけではなくSLが走る磐越西線沿いにカメラを持った人たちがあちこちにいるのである。その山都駅のまん前に『じんべい食堂』がある。私たちが気合を入れて目ざすところは何のことはないただの食堂である。
『じんべい食堂』との交流は今から十数年前、ツーリングをしている連中が山都駅にバイクを止め休憩していたとき小さな食堂の暖簾を見つけた。そのうちの何人かが食堂に入りラーメンを食べた。感想では店の見てくれは悪いがいい味のラーメンを出したとのこと。
それからのツーリングでは山都駅を通るたびにこの食堂に寄るようになった。味もさることながら気風のいい親父さんと美人の女将さんとで「あーでもない、こーでもない」とラーメン談義、バイク談義をするようになり親交を深めるようになった。
数年前、残念なことにその汚いように見える店を建て直すことになり新装開店時にはクラブとして掛け時計を進呈した。私が今まで利用した食堂の中では最も古い食堂である。でこぼこのセメントの床、全部の椅子のビニールが破れスポンジがむき出しになっている。更に入り口のガラスの入った木戸は下の方が腐食していた。ちなみに映画野麦峠にあった「お助け小屋」に雰囲気は近い。
このころのラーメンはあっさりしていて食べやすかった。何と言っても餃子は逸品であったが今はその味はないように思えるが・・・。最近は日曜日ともなると結構混んでいる。そこへブーツ、ヘルメット姿の危ない人たちに見える20人がどやどやと店へ入るともう満席になってしまう。続いて入ってくるお客さんは相席になったり、しばらく駅で待ってもらうことになった・・・。
それぞれ好みのラーメンを注文するが私はなんと言っても激辛ラーメンである。辛いことは辛いが甘味がありうまいのである。餃子も食べたいが大盛りを頼んでしまい食べれそうにない。多少時間はかかったが全員が食べ終わり山都駅でしばし休憩となる。
4 SLばんえつ物語号
山都駅は駅員がいなく業務を委託されたおばさんが改札をしている。その人いわく朝から駅舎内で小火騒ぎがあったり、停車したSLでも急患が出て救急車騒ぎになる今日はいいことがないと嘆いていた。
ツーリングに来ているのであるが私たちも山都駅に停車する蒸気機関車を見ることにする。蒸気機関車には何故か分からないがついついカメラを向けてしまう。バイクと蒸気機関車、動くという点では共に馬力で勝負するからかもしれない。
土日運行しているが今日は客席に空きが目立っていた。この様子では当日乗車も可能なようである。今度子供をつれて乗車してみよう。蒸気機関車も見てゆっくり休憩した私たちは山都駅裏にある飯豊そばの里センターへ寄ることにして出発。
5 そば資料館伝承館
そばの里センターでは蕎麦打ち体験できる資料館と伝承館がある。特産品の蕎麦とか山菜加工品が多数展示即売されていた。しかし当然あると思っていたお目当ての蕎麦まんじゅうがない。わがままなバイク客は以前山都駅の売店で必ず買えた蕎麦まんじゅうが売っていないと文句を言い出す。センターでは扱わないようである。
山都町はそんなに広くないから蕎麦まんじゅうに飢えたライダーはみんなから注文をとり製造元まで買いに行ってしまった。私も激辛らラーメンを食べた後はアイスクリームでもと思いセンターで求めようとしたが売っていない。そこでみんなから希望をとりアイスクリームを買いに山都町の商店街へ買い出しに行く。食べ物に関しては機動力を活かしてまでわがままを貫く集団である(一部だけ)。
6 巨木の里で解散
帰路は50q程の距離を一気に巨木の里まで走行となる。食べたいものたくさん食べたわがままライダーに天罰が下る。眠気が襲ってくるのである。福島路の新緑の木々はやさしく、「眠りなさい」「眠りなさい」とささやいてくれている。「何をしている!気合いを入れて走るのだ」と福島路のカーブは教えてくれる。あってはならない居眠り運転、私は眠かったことは事実でした。走らないツーリングといわれそうですが午前中にたくさんとった休憩、午後からも入れた方がよかったかもしれない。
何事もなく解散地点の巨木の里に無事に着いたがこの睡魔との戦いが一番の話題になるほどみんなはたいへんだったようである。走行q数は短いものであったが解散地点から自宅まで距離もある。無事に帰れるよう願いながら解散で本日ツーリング終了。走り足りない人は少し遠回りで、食べ物に心残りがある人はドライブインなどに寄るなどして帰路についていた。お疲れ様でした。